Tom Rickner
Monotype Studio Design ディレクター

Helvetica® Nowは、最も有名な書体の１つであるHelveticaを新しくデジタル化した書体ファミリーです。40,000近い数字や記号を含む全ての文字を最適化することにより機能性・視認性が向上しました。Micro、Text、Displayの3種類のオプティカルサイズとそのイタリックが用意されているだけでなく、どの文字も再デザインと再調整が行われ、便利な異体字もたくさん加えられています。これまでHelveticaにはなかった、一回建の「a」や脚のまっすぐな「R」も追加されました。

Goudy Forum書体の誕生は、Tom Ricknerがロチェスター工科大学（RIT）の学生だった30年以上前のことです。彼はForum Titleの金属活字を使った書体見本を印刷しました。その後フリーの書体デザイナーとして働きながら、1993年、その見本を使って書体をデジタル化しはじめました。それから15年後、そのデジタル・データを引っ張り出してきて、Latin-1の文字セットの作成を始めました。Ascender社のタイプ・ディレクターSteve Mattesonのアドバイスを得てこのフォントの開発をさらに続け、すぐにグリフの種類や機能のセットは、無数の高度なOpenType機能を備えた堅固なProフォントに発展しました。

Rebekah ProはATFのPiranesiファミリーの復刻版です。Piranesiは、RegularはWillard Sniffinが、残りのスタイルはMorris Fuller Bentonがデザインしています。Tom Ricknerは2006年、Rebekah Zapfとの結婚式の招待状に使うため、Bentonがデザインしたイタリックを最初に復刻しました。彼は、2009年にすべての文字セットを作り終えました。